中国・アジアの工場進出情報
2011.11.1 Vol.23 No.19
産業アナライズ<自動車>
独自ブランドと電気自動車
中国自動車メーカーの「いま」の課題
中国政府が国内自動車メーカーに「推奨」している独自ブランドの創設とEV(電気自動車)の生産・販売は、具体例がいくつか出現している。政府の想定は、中国国営大手各社が合弁相手の海外自動車メーカーと組んで、このふたつの事業を実施することだろう。外資の力を借りながら国内に技術や運営ノウハウを蓄積する、ということだ。自動車業界再編の中核と政府が指定した「四大四小」自動車メーカーのうち、独立系の奇瑞汽車と商用車メーカーの中国重機を除く6グループのうち、すでに自前ブランドを確立しているのは第一汽車の「紅旗」と上海汽車の「
威」くらいのものだが、今後1〜2年で各社が独自ブランドを持つと予想される。いっぽう、EVについては政府もその難しさを認識したようで、今後は現実路線での導入促進へと向かうような雰囲気がある。自動車需要が安定へと向かう中で、独自ブランドとEVを機に業界内の「最適化」に向けた商品展開および生産体制の見直しが進むかもしれない。
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