中国・アジアの工場進出情報

2011.8.1・15 Vol.23 No.14
FOCUS<自動車>
欧州市場を狙うタタ・モータース
「インド車」の地位はどこまで向上したか

 インドの民族系自動車メーカーであるタタ・モータースは、ことし3月のジューネーヴ・ショーで欧州市場向けマイクロカー(超小型車)のイメージを具体化したショーモデル「ピクセル」を披露した。全体のプロポーションからわかるように、ベースは超低価格車「ナノ」である。「ナノ」プロジェクトを発表した際、同社は「欧州の排ガスおよび衝突安全性基準に適合する欧州仕様(ユーロ・ナノ)を、インド仕様とはべつに開発する」ことを明らかにしていた。当初はインド国内向け「ナノ」の発売後2年程度でユーロ・ナノを開発し、EU認証を取得するといわれていたが、「ナノ」自体の発売が遅れたほか、タタ・モータースの経営事情もあって、やっとショーモデルの登場である。実際の開発がどこまで進んでいるかは公にされていないが、筆者が調べたかぎりでは市販版の登場は来年以降と思われる。UEではメーカー別のCO2総量規制導入が予定されていおり、街乗り用シティ・コミューターとしての超小型車需要には期待できる。カギは、欧州市場が新しいインド車をどう受け入れるか、である。
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