中国・アジアの工場進出情報

2011.7.15 Vol.23 No.13
ビジネスレポート
ベトナム工場を足場に自動車以外の新規受注も目指す丸菱工業

 ベトナムで自動車シートカバーの縫製をしている「マルビシ・サミット・ベトナム」(MSV)は資本金90万米ドルの日泰合弁企業。MSVは日本で三菱自動車工業のパジェロ、デリカなどの一次シートメーカーである丸菱工業(愛知県小牧市、河村嘉希社長)が55%、タイの大手自動車部品メーカーのサミットグループ(サンサーン社長)が45%を出資する合弁。丸菱工業は三菱自動車との資本関係は無いが日本で三菱自動車が三菱重工から分離する前からの長年の取引があることなどから「菱」を社名に入れている。三菱自動車工業の要請で中国の湖南省の企業に技術供与をしている丸菱工業だが、海外工場はベトナムだけ。縫製は海外に出すなどグローバル化を進めて欲しいという三菱自動車工業の意向もあって、2002年に稼動したMSVの工場は、ホーチミン(サイゴン)市郊外のトゥードック(THU DUC)区にある国営の「ビンチュー工業団地」内で倉庫用に建てられた建物(賃貸)を改造して工場にしている。トゥードック区の人口は37万だが高層マンション建設が目立っている。
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