中国・アジアの工場進出情報

2011.7.1 Vol.23 No.12
産業アナライズ<自動車>
中国市場120万台へ ――
 サニーを復活させた日産の思惑

 昨年12月の広州モーターショーで日産は、新しい「陽光(サニー)」を披露した。いずれグローバル・マーケットに向けて大々的に投入するモデルだが、デビューの場に中国を選んだ。かつて日産は03年に先代「陽光」の中国生産モデルを中国市場に投入し、06年末まで販売した。東風日産として最初に売り出した乗用車は「藍鳥(ブルーバード)」だったが、サニーはまず日本からの完成車輸入車として28万元で投入され、つづいて03年には現地生産に切り替え、価格も17〜20万元に下げ、当時としては戦略的な価格で本格的に市場浸透をねらった乗用車である。約4年のブランクののちに投入された新型「陽光」はさらに安い。10万元台に量販モデルを設定し、質の高い乗用車を求めるファーストバイヤー(初めて自動車を買う顧客)を開拓するほか、すでに購入経験のある層に向け中国ローカルブランド車あるいは外資系他社からの代替需要もねらう。「陽光」投入により、日産の1500〜1800cc級小型乗用車は新型「ティーダ」および中国専用の「リヴィナ」と合わせ、3モデルがそれぞれ異なる市場を狙うことになった。
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