中国・アジアの工場進出情報

2011.5.1 Vol.23 No.8
産業アナライズ<自動車>
中国自動車メーカーの自立度測定・1
国営優等生と独立系の暴れん坊
「他力本願」の中身の違い

 第14回上海国産汽車展覧(オート・シャンハイ=以下AS)が4月18日から開催された。いまや開催規模では世界有数。縮小ムードの東京モーターショーを尻目に、上海と北京のショーはフランクフルトやデトロイトと並ぶ注目度である。昨年の中国自動車市場は1806万台。文句なしの世界一だった。しかし、まだ中国の内陸部には自動車販売店のない町や村がたくさんあるほか、自動車ローンと中古車下取り・再販のシステムが全国的に未整備であることを思うと、これらの発展とともに自動車需要層はまだまだ拡大すると思われる。中国汽車工業協会は年間2500万台が数年内に達成されると見ているが、問題はその中身だ。中国国営系と非国営の独立系自動車メーカーがどのような将来像を描いているかは、いまひとつはっきりしない。自動車技術・生産技術はまだ自前のものではなく、受注生産や人材教育などのシステムは置き去りにされたままだ。自動車を自ら企画・設計し生産し、それをコンスタントに生産し流通させるという当たり前のシステムが、まだ中国にはない。ただし、商品企画と車両デザインについては自立に向けた歩みが見られるようになった。今回から3回にわたり、中国自動車メーカーがどの程度まで自立してきたかを商品側から読み解いてみる。
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