中国・アジアの工場進出情報

2011.4.15 Vol.23 No.7
ビジネスレポート
ファミリーゲームに活路を求める台湾の部品メーカー

 バンコク郊外のサムットサコン県でトランス用ボビンやプラスチック成型をしている台湾資本であるハーバード(Harvard)グループでは、顧客から毎年のコストダウンが迫られる中で利益を出しにくくなっている。そこで経営の多角化として、ボードゲーム式の教育用玩具である『KIDDY KIDDO』を開発した。プラスチック部分は自社工場で作るが、中国の知人と組んで、中国の小さなPVC製の人形などの各社の完成品を輸入し、それらをタイの工場内でアレンジしてゲームの最終製品として組立ててタイ市場での販売を開始、今後は日本などへの輸出も開始する。従来のメーン事業である成型部品製造や金型生産も伸ばしていく方針だが、2010年も中国との競争などから伸び悩んでいるのが現状。そこで、「最終製品であるファミリーゲームの売上高が部品製造を上まわることを当面のターゲットにしています」と李知迪(Chih Ti Lee)社長(41歳)。同社長は、「飽きないで、しかも難しくないゲームがあれば自分の子供とより長い時間を一緒に遊べるだろうと考えたのが、このゲームを開発できたきっかけでした」と説明している。
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