中国・アジアの工場進出情報
2011.4.1 Vol.23 No.6
産業アナライズ<自動車>
リチウムイオン電池の規格化狙いへ
EV用2次電池で米中急接近
米中が2次電池分野で急速に接近して来た。ことし1月、オバマ大統領と胡錦濤国家主席のトップ会談が行われた際、中国側が対米貿易不均衡の是正のため450億ドルを米国製品購入などに充てることで合意され、これを受けて米中企業間の提携および売買契約が次つぎとまとまっている。その中にはEV(電気自動車)関連の分野が含まれており、中国は米国とEV技術で連携を深める。とくに2次電池での協力を進める計画のようだ。自動車メーカーと2次電池メーカーが一対一の関係を好む日本に対し、米中欧は「性能と価格のバランスで気に入ればどこでも買う」との姿勢。米国の規格化手法に中国の「安さ」が結びつけば、世界を牛耳れるという目算だろう。すでに中国製の高性能2次電池は米国向けに輸出されている。2次電池開発で遅れていた米国が中国との連携で動き出した以上、日本がこの方面で影響受けるのは必至だ。
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