中国・アジアの工場進出情報

2010.8.1・15 Vol.22 No.14
産業アナライズ<自動車>
EVインフラ化を志向する中国
その現在の姿と外資自動車メーカー

 EV(電気自動車)は産業構造を変えるか――いま、自動車産業の話題でいちばんホットなのが電動車両である。今後は純粋なEV、あるいはプラグイン(外部充電)可能なハイブリッド車(HEV=混合動力車)がどんどん増え、それに伴って自動車および自動車部品の産業構造が激変するといった予測が世の中を駆け巡っている。過去、EV普及の機運が日欧米市場で高まったものの、結局は一過性のブームで終わった。「しかし今度は違う」という予測の根拠は、中国という巨大市場の存在である。EVを冷遇していたドイツでさえ、一昨年には約3,000億円の補助金を国家予算に計上、プラグインHEV普及をねらう米国とともに電動車両関連の補助金がもっとも手厚くなった。ドイツ勢は中国での実証実験を拡大し、中国政府は自動車メーカーへの本格的な金銭的支援に乗り出す。自動車が物凄い勢いで増えている中国にとってEVは、「エコな乗り物」ではなく燃料事情逼迫を避けるための手段である。この「割り切り」と、政府主導で電動車両をインフラ化すれば良いという発想が、ほかの国とはまったく違う中国の特徴である。
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