中国・アジアの工場進出情報
2010.7.15 Vol.22 No.13
バンコクレポート
タイ政府が衛星通信タイコム買収を検討
シンガポール・テマセクから株式を取得
タイのアピシット首相は6月14日、国内唯一の衛星通信会社タイコムについて、シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングから買い戻す意向を明らかにした。タイ側は今年4月にシンガポール政府に買い戻しを正式に伝えたという。タイコムはタクシン元首相が設立したSHINコーポレーション傘下企業で、同元首相はSHIN株を2006年1月にテマセクにすべて譲渡、タイ国内で反タクシン運動が盛り上がる原因になった。タイコムは、反政府団体・反独裁民主統一戦線(UDD、赤シャツ隊)のテレビ番組を放送しており、政府から停止を命じられた経緯がある。コーン財務相は、衛星通信は国家安全保障上欠かせないもので、このためタイコム買収を検討していると表明した。しかし、同社の政府買収は、赤シャツ隊を排除し、国民融和に向けて努力する同政権の「タクシン元首相の呪縛から解放する」という極めて政治的な意味が込められている。
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