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産業アナライズ<自動車> |
第11回オートチャイナから(4)
国営集団は何をしようとしているのか |
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中国の自動車市場は年間3,000万台へ向かう――そんな声も聞こえてくる。中国政府が描く国内自動車産業の設計図は、4つの大規模集団と4つの中規模集団に集約された、効率的で生産性の高い優良企業グループによる支配である。400万台集団が4つ、300万台集団が4つなら、合計は2,800万台である。現在の成長率から考えると、3,000万台も決して非現実的ではない。では、そのとき外資メーカーはどうなっているか。中国との合弁を継続しているか、あるいは撤退しているか。現時点では予測が難しいが、国営大手は「独立」の準備を始めている。その動きは、今回のオートチャイナ2010(北京モーターショー、以下AC10)でも見られた。自前の技術を身につけるまでもなく「自動車設計はできる」との自信は、徐々に高まっていると筆者は見ている。同時に、中国政府が描く自動車業界再編勢力図を書き換えるような商品や技術の登場という可能性も高い。国内大競争はこれからである。 |
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