中国・アジアの工場進出情報
2010.5.15 Vol.22 No.9
産業アナライズ<自動車>
第11回オートチャイナから(1)
足場点検を始めた独立系大手3社
上海万博開幕直前の4月22日、北京ではオートチャイナ2010(北京モーターショー)会場が報道陣に公開された。展示面積は寂しい開催だった昨年の東京モーターショーの約9倍。世界屈指の自動車ショーに成長したオートチャイナには世界各地から報道陣が詰めかけ、世界のメジャー自動車メーカーが記者会見でのアピールを狙って経営幹部を送り込んだ。そのショーの模様と、ショーでの展示から読み取れる中国自動車産業の「いま」を4回に分けてお伝えする。初回は中国独立系自動車メーカー大手、吉利汽車、奇瑞汽車、比亜迪汽車(BYDオート)の3社を取り上げる。吉利はボルボ・カーズを、BYDは日本の世界的金型メーカー・オギハラの工場をそれぞれ買収決定した直後のオートチャイナだけに、この3社の展示は「旺盛な中国の自動車需要」そのものだった。同時に筆者は、今回のショーに中国自動車産業発展第3段階という雰囲気を感じた。「何でもできる」というイケイケムードだけではなく、少し立ち止まって自分の足下を確認するという作業に意識が向き始めた。そんな空気を3日間のショー取材で感じた。
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