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産業アナライズ<自動車> |
スズキ−VW提携の真意を読む
新しい日欧協業の道は拓けるか |
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昨年12月9日に発表されたスズキと独・VW(フォルクスワーゲン)の資本提携。生産拠点も得意とする市場も重複しない「理想的な提携」という報道が目立った。また「インドに強いスズキ」「中国に強いVW」が、それぞれ得意市場での利益を相手と「分け合う」との見方もある。VWは2018年までにグループ合計の世界販売台数を1,000万台とし、世界一の座に着くことをねらっている。VWグループは08年実績で627万台、スズキは同236万台であり、合計すると863万台になる。今後、新興国市場を中心に販売を上乗せし、スズキの実績と合わせて1,000万台をねらう。GM帝国が崩壊し、トヨタも窮地に立たされているという中で世界一に名乗りを挙げたVWについては、その野心が巷の話題だ。しかし、筆者は、VWがねらう1,000万台はGMともトヨタとも違うと考えている。このグループを動かしているのは、綿密に描かれた技術戦略である。 |
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