中国・アジアの工場進出情報
2010.2.15 Vol.22 No.3
産業アナライズ<環境>
アジア進出狙うチッソ環境エンジ
排水処理システム事業で中国・韓国・台湾市場に参入
チッソはグループ会社を通じ、アジアでの排水処理システム事業を本格化させる。同社子会社「チッソ環境エンジニアリング」が展開する微生物処理による排水処理システム「自然浄化法−RBS(リアクター・バイオ・システム)」は、国内を中心に導入実績を上げてきた。参入を狙うアジアでは単なる技術・装置販売ではなく、維持管理業務を含めた事業展開を目指す。すでに中国・韓国・台湾でのFS(企業化事前調査)を開始した。日本の水処理技術は、上水処理や淡水化処理などで使用する膜技術を中心に世界トップを誇る。しかし日本の上下水道行政の影響で部材中心の事業展開が長く、世界の水メジャーのような運営を含めた成功事例は少ない。2008年11月に発足した官民共同による「有限責任事業組合海外水循環システム協議会」は、世界を見据えたオールジャパン体制として活動を開始。チッソもこれらの動きに協調するが、日本での導入実績と中国・韓国での成果を踏まえ、規模は小さくても高収益体質への転換を図る方針だ。
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