中国・アジアの工場進出情報

2010.2.1 Vol.22 No.2
産業アナライズ<自動車>
中国製乗用車の商品力総点検・その3
「もうここまで来た」か、それとも「まだまだ」か…

 中国で開発・生産される自動車は、果たして日本の自動車産業にとって脅威か――現時点で言うならば、中国国内市場では日系合弁の製品と中国独立系メーカーの商品とでは明らかに顧客層が違う。ただし、日系メーカーが合弁相手である中国国営メーカーに設計提供した商品は、エンジン排気量1600cc以下の小型車に限って言えば、だんだんと顧客層が重なりつつある。価格では中国独立系の製品が有利だが、外資からの技術移転および、ひとつ前の世代のプラットフォーム(車体の基本骨格)提供を受けた国営メーカーも自社ブランド商品の拡充を進めている。外資合弁を展開する国営メーカーは、その出資比率(ほとんどが50%)に応じた配当を手にするため、資金的には潤沢だ。しかし、独立系各社は素早い経営判断と海外のエンジニアリング会社およびサプライヤーの協力を得て、商品の質的向上が著しい。政府主導の再編のなかでは、国営対独立系の勢力争いが起きても不思議はない。
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