中国・アジアの工場進出情報

2009.9.1 Vol.21 No.15
産業アナライズ<自動車>
トヨタはBRICsでシェアを伸ばせるか
「いま」の商品に潜む不安材料

 トヨタ自動車の09年度(10年3月期)第1四半期(4〜6月)連結決算は、全世界での自動車販売台数が前年同期の240万6,000台から179万6,000台と25.4%の落ち込みとなり、営業損益は1,949億円の赤字、当期損益も778億円の赤字だった。しかし、同社は第2四半期(7〜9月)の連結見通しおよび通期の業績予測を上方修正した。景気は底を打ったとの見方である。しかし、米国の自動車市場については「今年は1,000万台強、来年は1,100万台程度。1,500万台ラインまで復帰するのは12年だろう」と言われている。欧州については「今年は1,200万台程度、来年も1,300万台には届かない」との見方が多い。米国も欧州も1,500万台以上が当たり前の市場だった。そのマイナス分をBRICsで埋めることをトヨタはねらっているが、果たして可能だろうか。全需が好調な中国でさえ、今年のトヨタは前年比マイナスである。
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