当欄では、東南アジアの広域テロ組織「ジュマー・イスラミア(JI)」について、組織の変容などの動向を何年間も追い続けてきた。それは「(インドネシアを中心にする)JIの組織は弱体化した」との多分に楽観的な諸報道に対して「テロリスト予備軍の裾野はむしろ拡大している」との事実を報告することで、東南アジアでは依然として高いテロの危険性に関して注意喚起するためであった。7月17日にジャカルタで発生したホテル同時自爆テロをはじめ、同月中に各国で発生したJIなどのテロ組織や過激派によるテロ関連事案はそうした危険性が未だ現実であることを裏付けている。 |