中国政府が目指す自動車製造の集約化は年産300〜400万台の大規模集団を4つ、100〜200万台の小規模集団を4つ、合計で1600〜2000万台あたりを構想していると思われる。中国政府は公式には何も発言していないが、巷では「四大四小」という表現が使われ始めた。大規模集団は国家的再編、小規模集団は地域的再編のそれぞれ「核」とする構想だ。しかし、四大に数えられる上海汽車、第一汽車、東風汽車の中国の自動車ビッグスリーおよび長安汽車は、いずれも独自技術をほとんど持っていない。合弁相手の外資から技術移転を受け、一世代前のモデルをベースに独自開発車を仕立てるか、あるいは外資から権利を購入して生産するという方向しか、いまのところは見えてこない。「四小」側が地域の独立系も含めて統合してきたら、実力的には四大四中になるのではないかと筆者は見ている。国営メーカーでは設計を海外に依存する体質が何ら変わっていないことが、今年のオート上海の展示車両には垣間見られた。 |