中国・アジアの工場進出情報

2009.5.15 Vol.21 No.9
産業アナライズ<化学>
カプロラクタムのアジア需給動向
2008年アジア需要7%減〜欧米景気減速が直撃

 ナイロンの原料として使用されるカプロラクタム(CPL)の2008年アジア需要は、前年比7%減の186万トンと13万トン強減少した。世界経済の低迷が顕在化した9月以降、米国や欧州向けナイロン製品の輸出が激減し、アジア域内のCPL需要が急速に停滞、近年の堅調な成長路線から一変して大幅な減少に転じた。2009年に入ると早々に原油価格が下げ止まり、粗原料ベンゼンの価格も上昇局面に入ったことでCPLの先安観が薄れ、各メーカーの減産効果で在庫調整が進んだこともあって中国の旧正月(1月末)前後で荷動きが再開、最悪期を脱した。第2四半期以降に本回復へ向かうとみられるが、自動車向けのエンジニアリングプラスチックやカーペット向けの繊維などはまだ弱含んでおり、年間需要は2008年と同水準、もしくはそれ以下となる見通し。
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