チャイナプラスワンの投資先と注目されるベトナムだが、中国からベトナムに投資した日系企業でベトナム工場を閉鎖して中国に舞い戻るケースも出ている。その最大の原因は、ベトナムでの生産活動で製品を作る部品や材料がローカルで調達できずに中国やタイなどから輸入しなくてはならない点。また、ASEAN地域の関税縮小撤廃を目指すAFTA(ASEAN自由貿易協定)で同地域国からの部品輸入では関税がゼロかそれに近い形で輸入できるため、他のASEANのどこかに進出していればベトナムに進出する必要性が低くなってきている状況がある。だが、ベトナム計画投資省(MPI)外国投資庁(FIA)のファン・フータン長官(DR. PHAN HUU THAN)は、「ベトナム中央政府としても裾野産業の育成を最重点事項としてとらえている。中でも電子部品などの重要部品をもっと多くベトナム国内で作れるように環境整備をさらに進めたい」と言う。その落差をベトナムで探った。 |