中国・アジアの工場進出情報
2009.4.1 Vol.21 No.6
産業アナライズ<電子・電機>
インテルとの提携で生き残り目指す台・TSMC
MPUの生産受託で収益基盤を強化へ
台湾の大手半導体組み立て会社(ファウンドリー)の台湾積体電路製造(TSMC)が、米国の大手半導体メーカーであるインテルと提携することで合意した。インテルが低価格パソコンなど幅広い用途に使われるMPU(超小型演算処理装置)の生産をTSMCに実質的に委託し、低コストで生産することでMPU需要を押し上げる狙いがある。インテルはこれまで半導体の設計から生産・検査までを一貫して自社で担当することでMPUなどの技術を独占し、高い収益を確保してきた。しかし、世界的な金融危機に伴って景気が急速に減速する中で半導体需要も大幅に落ち込んでおり、世界の大手半導体メーカーは軒並み赤字に転落するなど、生き残りが難しい時代に突入している。このため、インテルは主力製品のMPUをTSMCに生産委託することでコストを削減するほか、TSMCが保有する技術を活用して新規用途へのMPU導入を進める計画だ。
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