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産業アナライズ<化学> |
エチレングリコールのアジア需給動向
今年後半に需給バランス失調〜来年供給過剰ピークへ |
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ポリエステル製品や不凍液などの原料として使用されるエチレングリコール(EG)の2008年アジア需要は1,100万トン規模に達した。なかでも世界最大の需要地である中国は、旺盛なポリエステル需要を背景に600〜700万トンまで拡大したとみられる。世界需要は年末に景気低迷の影響で急落したものの、中国を牽引役に前年比6%増の1,800万トン強と100万トン前後の増加を維持した。アジア市況は設備のトラブル要因もあって2008年前半は高水準で推移し、10月末にクラッシュするまでは総じて良好な需給バランスだった。2009年は遅延していた中東の新プラントが相次いで稼働する一方、経済成長の停滞によってEG需要の伸びは鈍化し、同年後半に需給バランスの失調が顕在化。さらに2010年にも合計300万トン以上の新増設が計画されており、同年が供給過剰のピークになるとみられる。2011年以降は需要の増加が盛り返し始め、需給は次第にウエルバランスへと向かう見通しだ。
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