中国・アジアの工場進出情報

2025.4.15 Vol.37 No.7
FOCUS
タイにEV・電子産業が集積
新産業・高度化への脱皮進む

 タイ経済は緩やかな回復基調が続いている。低迷した2023年の流れを受け、2024年も1〜3月期のGDP成長率は1.7%増と低調に始まったが、4〜6月期は2.3%増、7〜9月期は3.0%増、10〜12月期は3.2%増と右肩上がりで上昇。足元でも回復が継続中だ。牽引しているのはサービス業(10〜12月期の成長率は4.7%)で、なかでも建設業(18.3%増)、物流(9.0%増)、宿泊・飲食(10.2%増)、情報・通信(5.7%増)の好調が目立つ。
 こうした状況を反映して、タイに対する外国企業による投資(FDI)はかつてない好調が続いている。タイ投資委員会(BOI)に対する2024年のFDI申請額は金額ベース、件数ベースの双方で過去最高を更新。中国、シンガポール、米国企業による投資が牽引した。投資は広範な分野で実施されたが、その中心となったのはEV産業、電子産業、データセンター。同国政府が目指す新産業・高度化への脱皮が進みつつある様子が見て取れる。
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権は鰹d化学工業通信社に帰属します。
(C)The Heavy & Chemical Industries News Agency, all rights reserved