中国・アジアの工場進出情報

2025.4.1 Vol.37 No.6
FOCUS
日本企業のアジアにおけるM&A動向
販売網の拡充が加速、インドでは製造強化も

 日本企業による2024年のアジアM&Aは、新市場の開拓や販売網の強化を中心に進んだ。2023年の中核であったサプライチェーンの再編も継続しているものの、2024年から足元まで、主役は営業拠点の拡充が中心となっている。とくにASEAN地域でその傾向が強い。製造拠点の再編が一区切りついたことから、新たなステージに入ったと見られる。一方で、インドやベトナムといった成長市場では、製造拠点の強化と営業拠点の拡充の双方が並行して進んでいる。
 2024年のM&Aの特徴は、件数ベースでは増加したのに対し、金額ベースでは大きく減少したことが挙げられる。中小規模の案件が増加したこと、反対に大規模案件が減少したことがその理由だが、これも製造拠点ではなく、営業拠点に対するM&Aが増加したことの証左となっている。
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