中国・アジアの工場進出情報

2024.5.15 Vol.36 No.9
華人企業家の夢と野望
華人社会の「首都」はどこに向かうのか(下)
―― いま、改めて日本人として香港を考える

 大政が奉還された慶応3(1867)年に、それも僅か数日滞在しただけだったが、渋沢栄一は、イギリスが植民地インドを利用したうえで「流通金融を発達させ、運輸を自由にし、利益をもっぱらにし、交通をほしいままに支配し、流通の開閉、物価の高低などなど、変動を自由にあやつ」っているから香港に経済的繁栄をもたらした。イギリスが「東洋の経済を支配している」根底に香港の繁栄がある、と見なした。
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