中国・アジアの工場進出情報

2023.12.15 Vol.35 No.22
産業アナライズ<自動車>
「安価なBEVがない」欧州
中国との関係はどうなるか

 EU(欧州連合)が中国でのBEV(バッテリー電気自動車)補助金実態を調査すると言い出し、中国政府がこれに反発して以降、欧州OEM(自動車メーカー)は中国の民営系OEMとの間で協力関係を築く方向へと一斉に動き始めた。欧州市場で求められる安価なBEVを中国で生産し欧州へ輸出するという目的がひとつと、中国での売れ筋価格帯に向けたBEVを現地OEMと共同開発するという、ふたつの狙いがある。EU委員会とEU議会は「BEVは無条件でCO2排出ゼロ」というインセンティブをOEMに与えてきたが、利益確保にはほど遠い状況はいまだに続いている。それと、ドイツ勢は中国から輸入したい。フランス勢は東欧での量産を定着させたい。EU内はけして一枚岩ではない。
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