中国・アジアの工場進出情報

2023.6.1 Vol.35 No.10
産業アナライズ<化学>
アジアのエチレン新増設動向
2021〜22年に1,420万t増/数年後激変する輸入市場

 2021年から2022年にかけて、アジアエリアで増加したエチレンの生産能力は1,420万トンに達し、そのうち中国での増加能力は935万トンを占めた。2023年に入ると、前年に完成していたものの、川下の誘導品設備が揃わず試運転状態にあった新プラントが今春までに続々と本格操業を始め、引き続き年内に600万トンのエチレン生産能力が加わる。さらに来年以降完成予定の新増設計画を拾っていくと、実に2,300万トンを超える新規能力が戦列に加わる見通し。そのうちの大半が中国での増加能力だが、これらの数字には石炭やメタノール由来のエチレン新増設能力を含んでいない。すでに世界一となった中国のエチレン生産能力が一層拡大し、世界へ溢れ出してくる日も近くなってきた。
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