中国・アジアの工場進出情報

2022.3.15 Vol.34 No.5
政界人脈
ASEAN外相会議とミャンマー情勢(下)
プラク・ソコン特使のネピドー訪問に注視

 東南アジア諸国連合(ASEAN)が主導するミャンマー和平プロセスでは、前号(3月1日号)で解説したASEAN外相会議(2月16−17日)の後に、ASEANミャンマー問題担当特使であるカンボジアのプラク・ソコン副首相兼外務・国際協力相がミャンマーの首都ネピドーを3月20−23日に訪問することが正式に決定するという「進展」があった。特使は、「全当事者との対話」など5項目の合意を前提にミャンマーの軍事政権と話し合うとの「建前」は掲げているものの、軍政が前民選政権トップのアウン・サン・スー・チー前国家顧問兼外相(拘留中)ら民主派勢力の関係者と特使の面会を認める可能性は極めて低い。プラク・ソコン特使は、今回の訪問では「軍政の言い分を聞く」ことを優先させる姿勢を示しており、外相会議で改めて確認された、「インクルーシブ(包括的)な(ミャンマー問題の)政治的解決」に軍政寄りとされる特使自身がどれだけ本気で取り組む意思があるのかが問われている。
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権は鰹d化学工業通信社に帰属します。
(C)The Heavy & Chemical Industries News Agency, all rights reserved