中国・アジアの工場進出情報

2021.8.1・15 Vol.33 No.14
産業アナライズ<化学>
アジアのPDH設備新増設が進展
中国で昨年300万t超増/今年は倍以上増大

 石油化学の“米”といえば基礎原料のエチレンを指すが、その次に多く消費される基礎原料のプロピレンは、差詰め石化の“パン”といったところか。通常はナフサ分解によりエチレンと共に連産されたり、製油所の二次処理設備から副生されるが、天然ガスやシェール系エタン分解の登場で副生しにくくなってきたため、PDH(プロパン脱水素法)によるプロピレンの製造設備が近年増加してきた。その新増設エリアは、やはり中国が中心で、2020年には中国だけで5基計年産327万トンが稼働開始した。2021年も中国だけで11基計652万トンとほぼ倍の新増設が予定されているほか、ベトナムなどでも新設備が完成する。来年も中国だけで600万トン近い拡大が予想されるPDHプロピレンの新増設計画を追ってみた。
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