中国・アジアの工場進出情報

2021.2.1 Vol.33 No.2
FOCUS
アジアの最低賃金の現状
2021年は据え置き多数

 コロナ経済のなかで、アジアの多くの国が最低賃金の引き上げを見送った。言うまでもなく大きなダメージを受けた企業の保護が狙いだ。そもそもアジアでは、ここ数年、最低賃金の上昇率は鈍化傾向が続いていた。中国は引き上げ実施義務を従来の最低2年に1度から3年に1度に緩和。ASEAN諸国においても、周辺国に対する競争力維持を目的に人件費の上昇を抑制する動きが見られ、2019年には年平均で2ケタ引き上げを実施した国はついにゼロとなっていた。コロナ禍はこうした傾向に拍車をかけた形である。
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権は鰹d化学工業通信社に帰属します。
(C)The Heavy & Chemical Industries News Agency, all rights reserved