中国・アジアの工場進出情報

2020.2.1 Vol.32 No.2
産業アナライズ<自動車>
「二手車」市場は新車市場を喰うか?――後編
流通の多様化と新ビジネス

 2019年の中国自動車市場は、中国汽車工業協会(中汽工)まとめの工場出荷台数で2,577万台、前年比8.2%減だった。単月では18カ月連続の前年同月比減であり、とくに中国メーカー車が振るわず前年比15.8%減だった。国別では日系が同2.7%、独系が2.1%それぞれプラスのほかはマイナスだった。通年で2年連続の前年実績割れとなった新車販売だが、前編と中編で述べてきたように、これは単に自動車市場が縮小しているということではない。購入形態に二手車(中古車)が加わったことと、台数は微々たるものながら「汽車趣味」の定着により並行輸入という手段が出現したこと、さらにアフターマーケットでのパーツ需要が拡大していることにより、自動車ビジネスが新たな段階を迎えたと見るべきだ。二手車市場は昨年も前年比プラスだった。
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