中国・アジアの工場進出情報

2020.1.1・15 Vol.32 No.1
産業アナライズ<自動車>
「二手車」市場は新車市場を喰うか?――中編
二手車輸出と並行輸入の解禁

 新車市場の停滞を尻目に中古車(二手車)市場が拡大している中国。欧米や日本など自動車市場が成熟した地域では、中古車市場は新車市場の規模を上回るのが普通であり、その意味では中古車取引の活発化は中国の自動車市場が成熟に向かっている証拠と言える。その中で中国政府は、従来は新車登録した都市でしか認めていなかった「中古車としての再販」を、新車登録地以外の都市へ越境して行うことができるよう2018年10月に規制緩和した。もう一点、中国では「並行輸入」が2015年に解禁され、中国では生産も販売も行われていない車種を「お取り寄せ」で輸入販売するビジネスが出現した。中国メディアによると、並行輸入の市場規模は「まだ年間15万台程度と少ない」ものの、中国商務部が「並行輸入を制度面でも確立させる意向を示している」と言う。これも新しい動きだ。中国の新車販売停滞は自動車流通市場の半分の現象であり、残り半分は着実に未来を志向している。
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