中国・アジアの工場進出情報

2019.12.1 Vol.31 No.21
産業アナライズ<自動車>
中国新興NEVメーカーの現状・後編
最後に笑うのはVWか

 中国政府は自動車の電動化を目指したNEV(新エネルギー車=新能源車)の普及に自信を持っていた。昨年から年間1万台以上を生産する自動車メーカーと年間1万台以上を完成車輸入する輸入事業者に対し一定量のNEV販売を義務付ける規制を導入、2年目に当たることしは罰則付き規制に移行している。しかし、中国で「金九銀十」と呼ばれる掻き入れどきにもかかわらず、9月と10月のNEV販売台数は合計で約15.5万台、前年比40%減だった。建国70周年を記念する国家イベントが目白押しだった10月だが、自動車消費は「マイナス幅が減った程度」であり、一般大衆はNEVにほとんど興味を示さかったことになる。「何とか買い支えたのはテスラなどを購入する富裕層と自動車業界内部の需要だった」と販売関係者は語っている。2019年通年でのNEV販売台数は110万台強、前年比12%程度のマイナスとなる見通しだ。果たして来年以降、中国のNEV市場はどうなるだろうか。
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