中国・アジアの工場進出情報

2019.9.1 Vol.31 No.15
FOCUS  2019年上半期のアジア進出状況(下)
日本企業の投資動向F
【マレーシア】

 海外からの投資が長く低迷していたマレーシアであるが、今年の上半期は前年同期比でほぼ倍増の495億リンギットと急増した。投資開発庁(MIDA)は「米中貿易戦争のなかで、マレーシアが再評価を受けた」と自信を見せる。他の東南アジア諸国が、中国からの生産移管先となっているのに対し、同国はそれに加えて米国企業からも移管先として認識され始めたことが大きい。米国企業からの投資はFDI全体の23.6%を占める117億リンギット。国・地域別でダントツの1位である。米国が国・地域別でトップの国は、アジア諸国では他にない。2位の中国は48億リンギット、3位はシンガポール(31億リンギット)、4位が日本で21億リンギット、5位が英ヴァージン諸島が14億リンギットと続く。この5カ国で全体の92%を占める例を見ない構図となっている。米国からの投資では半導体や電子機器の製造、中国からの投資では太陽電池の生産が巨額案件となった。
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