中国・アジアの工場進出情報

2019.9.1 Vol.31 No.15
産業アナライズ<自動車>
苦しい中国自動車市場
しかし競争は一層激しく

 中国の自動車市場は昨年7月からことし7月まで13カ月連続で前年同月比割れが続いている。中国のWTO加盟後では初の長期低迷だ。ことし1〜7月実績は1,413万台、前年同期比11.4%減。これは2015年と2016年の実績の中間だが、通年では2,500万台を下回るのではないかとの予測もある。一方、モデル別販売台数の上位は普及サイズであるCセグメント車で占められ、SUVには減速感が漂う。「豪華でなく質素でもいい」「でもクルマは欲しい」という消費パターンと言えるだろう。同時に、各メーカーの売り込み攻勢がし烈化し、外観を少し変えただけの「新型」はもはや通用しない。本気の商品が売れるようになってきた。その意味では、この13カ月連続マイナスは中国市場を成熟化させるという意味で消費者にとってチャンスかもしれない。
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