中国・アジアの工場進出情報

2019.5.1 Vol.31 No.8
ビジネスレポート
中国の存在感さらに高まるタイ

 タイでの日本の存在が増々小さくなりつつあり、中国に追い越されつつある。現代の最大の人気商品はスマホと自動車だが、永久に日本製の牙城だと思われていたタイの自動車市場も中国を中心とする電気自動車(EV)の台頭から先行き怪しさが見え始めた。日本製スマホはタイで風前の灯火。AIが世界を支配する時代の最重要ツールであり日本がかつて得意とした軽薄短小を代表するスマホなのにタイで消えてしまった。ハイテクの塊であるスマホを億単位で製造できる中国のスマホメーカー同士によるタイでのシェア争いが激化している。現金収入に直結する観光客は日本からの10倍規模にあたる年1,000万人の中国人がタイに来ており、タイ政府は最大限の優遇をしている。シンガポール経由も多い中国からのタイ投資は中小企業だけとなり小粒化した日本企業の投資を追い抜く勢いにあり、しかも中国企業のほとんどの進出先はタイ政府が期待するEEC(東部経済回廊)開発地域。
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権は鰹d化学工業通信社に帰属します。
(C)The Heavy & Chemical Industries News Agency, all rights reserved