中国・アジアの工場進出情報

2019.4.1 Vol.31 No.6
産業アナライズ<自動車>
「テスラ」を夢見る新興勢力のいま・後編
低価格BEVは普及するか

 大量生産すればBEV(バッテリー充電式電気自動車)の販売価格は安くなる――日本でBEVが話題になった1980年代末から90年代初頭にかけて盛んにこう言われた。いま、サプライヤー(部品供給メーカー)はモーター、減速機構、インバーターなど電動部分のユニットの設計絞り込みを進め、自動車メーカーとエンジニアリング会社はBEVに特化した車両プラットフォーム(基本骨格)の開発を進めている。しかし、まだ価格競争力を得るには至ってない。補助金がなければBEVに競争力がない点は世界で共通している。テスラのようなプレミアムBEVは、ある意味で逃げ場だ。しかし今後は、BEVの量販カテゴリーはホンダ「フィット」のようなBセグメントとトヨタ「カローラ」やVW「ゴルフ」のようなCセグメントに移行するだろう。プレミアムBEVとの二極分化である。
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