中国・アジアの工場進出情報

2019.1.1・15 Vol.31 No.1
ビジネスレポート
タイ東北部入り口で地元密着経営のコラート松下(KMC)

 精密金型、精密プレス部品加工、治工具製造、コイルスプリング加工、板金、切削加工などを手掛けるコラート松下(KMC=Korat Matsushita Co.,Ltd.、松下紘審社長)はバンコクから北東に230キロ、タイ東北部の玄関であるコラート(ナコーン・ラーチャシマー)で1997年に創業している。コラート県コラート(郡=アンプー)はチェンマイ県チェンマイ郡と並んで人口は約18万人と、バンコク・周辺部を除けばタイで最大都市にあたる。コラート松下では創業した直後にタイを発祥とするアジア通貨危機に見舞われた等の苦難の時期を乗り越えながらタイで業容を拡大してきた。「受注産業だから目標を立てにくいという面はあるが、私は売上増を図るより最良の製品を提供することを心掛けてきた」と松下社長。それでもKMCは金型設計製作、製品組立、コイルスプリング加工、板金、旋盤/フライス加工などにも進出、現在の従業員数は約900人と日本本社の60人程度に比べて圧倒的に大きくなり、さらにタイ工場の拡張も検討している。工場敷地7ライ(1ライは1,600平方メートル)でスタートしたKMCだがこれまでに隣接地を買い増して100ライほどとなり、拡張用地も十分。従業員約900人の全員は工場から5キロ以内に住んでいることを条件に採用しているが「労働力はかなり豊富」(同)という。
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