中国・アジアの工場進出情報

2019.1.1・15 Vol.31 No.1
産業アナライズ<自動車>
「期待外れ」か「期待し過ぎ」か――
中国生まれ新興ブランドの現在・後編

 昨年の欧州自動車市場では、ボルボ・カーズが前年比7%のプラス(速報値)だった。中国・吉利集団傘下で2020年代を見据えた新プラットフォームを開発し、これを「ボルボ」「吉利」および「Lynk & Co」の3ブランドで使用する展開を開始した効果が現れている。ボルボ・ブランドのSUV「XC40」が採用したこの新プラットフォームは、吉利集団の資金提供により開発された。同じく吉利集団が傘下に納めた英・ロータス・カーズに対してはBEV(バッテリー式電気自動車)スーパーポーツカーの開発資金を提供する。吉利集団は、独力では何十年を要するかわからないレベルの世界的知名度を、2010年のボルボ・カーズ買収以降8年間で手にした。数ある中国新興ブランドの中でも、吉利集団は現時点でもっとも成功した例だ。果たして今後、吉利集団に続く自動車グループは現れるだろうか。
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