中国・アジアの工場進出情報

2018.9.15 Vol.30 No.16
産業アナライズ<自動車>
中国の自動運転プロジェクト・前編
狙うは「世界大量供給」

 自動車産業に大変革をもたらすと言われている「自動運転」の実用化に向けた研究開発が加速してきた。レベル3と呼ばれる「半自動」ではなく無人タクシーに代表されるレベル5の「完全自動運転車」のほうが先に実用化される機運が高まっているが、このなかで中国の存在感が際立ってきた。中国共産党政権がめざす「自動車強国」への道は、片輪が車両電動化、もう片輪は自動運転だ。日本でも内閣官房IT総合戦略室が音頭を取り総務省が省庁横断の取りまとめを行っているが、中国での官民挙げての活動は投資規模からして日本の十数倍と推計される。百度(バイドゥ)のような新興企業は米・シリコンバレーや欧州の企業と緊密な関係を築き、それを中国政府がさまざまな形で支援している。デファクトスタンダードを握るという意図がありありとわかる。そんな中国の自動運転関連の動きを探ってみた。
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