中国・アジアの工場進出情報

2018.4.15 Vol.30 No.7
産業アナライズ<自動車>
中国・吉利汽車研究 後編
いまや国営大手以上の存在感

 吉利控股集団(以下=吉利)は習近平政権の尖兵だ。海外の自動車メーカーに次々と資本参加し、世界的な影響力を持ちつつある。この点においては第一汽車、上海汽車といった国営自動車メーカーの上を行く。勢力拡大はまだ続くだろう。独・ダイムラーと大型商用車分野で覇権を争うスウェーデン・ABボルボへの資本参加をすでに決めている。イタリア・米国連合であるFCA(フィアット・クライスラー・オートモービル)への出資も機会をうかがっている。これらの活動を銀行団が支援し、習近平政権という後ろ盾がある。吉利の行動はいずれ、中国製海外ブランド車の輸出解禁につながるだろう。自動車輸出大国こそ習政権のねらいだ。
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