中国・アジアの工場進出情報

2018.4.1 Vol.30 No.6
産業アナライズ<自動車>
中国・吉利汽車研究 前編
ダイムラー株筆頭株主までの道のり

 中国の独立系(非国営)自動車メーカー大手の吉利汽車。その持ち株会社である吉利控股集団がメルセデスベンツ・ブランドを擁する独・ダイムラーAGの筆頭株主になった。直近は中東の政府系ファンドが筆頭株主だったが、その座を中国企業が奪った。それだけではない。同社は、大型商用車部門でダイムラーにとって最大のライバルであるABボルボへの出資について、すでにスウェーデンの投資会社との間で合意を得ている。さらに、フィアット・クライスラー・オートモーティブ(FCA)の筆頭株主であるエクソール(Exor)との間で資本参加の交渉を持っている。すでにボルボ・カーズ(乗用車)、英・ロータスのオーナーであり、マレーシアの国策企業・プロトンにも出資する吉利は、どこま勢力を拡大するのか。そのねらいは何か。2回にわたってこの企業の過去から現在、そして未来予想を取り上げる。
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