中国・アジアの工場進出情報

2017.10.1 Vol.29 No.17
産業アナライズ<自動車>
「電気自動車」の裏側・その1
中国とドイツの接近

 ドイツで開催される国際格式モーターショーはハノーバーとフランクフルト。ハノーバーは商用車ショー、フランクフルトは乗用車ショーであり、奇数年はフランクフルト開催、偶数年はハノーバー開催。両方とも正式名称はIAA(国際自動車展示会)である。ことしのフランクフルトIAAは、事前予測では「EV(電気自動車)のショーになる」と言われていた。しかし、フタを開けてみれば「明日買えるEV」はほとんどなく「2019〜20年ごろ以降登場」の予告ばかりだった。そして、その予告の中には中国と台湾の自動車メーカーがいた。日本勢もEVやHEV(ハイブリッド車)将来モデルを提案したが、存在感は薄かった。欧州勢は中国での新能源(新エネルギー)車規制をにらんで電動化を宣言し、中国企業は本格的な欧州進出を電動車両で果たす構えである。いま、世の中では「明日にでも電気自動車社会がやってくる」ような報道が多いが、その裏側を探ってみると、そこには国を挙げてのビジネス戦略が見えて来る。
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権は鰹d化学工業通信社に帰属します。
(C)The Heavy & Chemical Industries News Agency, all rights reserved