中国・アジアの工場進出情報

2017.8.1・15 Vol.29 No.14
ビジネスレポート
世界最大の天然ゴム産出国タイの現状と展望
伊藤忠で天然ゴムを長く担当した一ノ瀬氏に聞く

 年間150万トン、世界生産シェア12%という世界最大規模で天然ゴムを生産しているタイのSri Trang Agro 社の上級アドバイザーを務める一ノ瀬利明(いちのせ・としあき)氏が同社のバンコク本社で3時間に渡る単独取材に応じてくれた。現在、世界最大の天然ゴム生産国はタイだが、一ノ瀬氏は「それほど遠くない将来、タイはインドネシアに追い抜かれる可能性がある」とし、東南アジア各地では天然ゴムでも中国が活発な活動を展開している現状なども説明してくれた。一ノ瀬氏は1949年生まれ。1972年に伊藤忠商事本社の新入社員として物資部ゴム課に配属、タイ駐在時代(1985年〜91年)も天然ゴムを中心に担当、日本に戻ってからは伊藤忠のセラミック関係の子会社の社長なども歴任した。2009年からはシンガポールで伊藤忠グループが経営しているインドネシアの天然ゴム加工工場およびタイの天然ゴムメーカー2社と設立した合弁の販売会社の社長を務め、2013年に伊藤忠から退いてからはSri Trang Agro 社のオーナーに請われて同社に入社している。
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