中国・アジアの工場進出情報

2017.7.1 Vol.29 No.12
政界人脈
《インドネシア》「パンチャシラ思想推進本部」の設置
ユディ・ラティフ議長ら諮問委員10人のプロフィール

 ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は6月7日、多宗教多民族の共生と世俗主義政治を原則として据えた、パンチャシラ(建国5原則)の思想を改めて具現化していくための「パンチャシラ思想推進本部(UKP-PIP)」を大統領府内に設置した。少数派の中国系(華人)キリスト教徒であるバスキ・チャハヤ・プルナマ(通称アホック)前ジャカルタ首都特別州知事に対する「イスラム教冒涜罪」裁判などが契機となり、イスラム教至上主義勢力が台頭してきたことが同本部設置の背景にある。インドネシアへの海外直接投資の伸び率が最近、減速傾向にある要因のひとつとして宗教・民族対立の表面化があるとの指摘も出ている。ジョコウィ大統領はUKP-PIPの重要性を強調しており、議長を含む10人の諮問委員には、メガワティ元大統領ら政界の重鎮と各宗教の全国組織トップらを任命した。
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