中国・アジアの工場進出情報

2017.4.15 Vol.29 No.7
政界人脈
《インドネシア》4大労組総連合のプロフィール
ジョコウィ政権下での労組運動の動向を探る

 インドネシアの労働組合運動は、ユドヨノ前政権下の2011〜13年に大規模で過激なデモや労働争議での暴力の行使などで「猛威」を振るったが、2014年7月の大統領選挙に向かう時期から現在まで、散発的にデモやストライキは発生しているものの過激さの点では概ね沈静化の傾向にある。その背景には、(1)ジョコウィ現政権が労組の違法な暴力行為には警察力で抑止する厳しい姿勢を示している、(2)ジョコウィ現政権に対する政治的な距離やスタンスを巡って4大労組総連合の間で路線の違いが顕著になった、(3)企業側も以前の労組対策への反省から労働争議を防止するためのより綿密な労務管理をおこなうようになった、ことなどが挙げられる。そうした状況下で、4大労組総連合では、以前から急進派で知られるサイード・イクバル会長が率いる「インドネシア労働組合総連合(KSPI)」が反政府的なデモやゼネストなどで主導権を握るケースが多くなっている。
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