中国・アジアの工場進出情報

2017.3.15 Vol.29 No.5
産業アナライズ<化学>
急拡大するインドの塩ビ樹脂市場
増大するインフラ整備需要に東アジア玉が殺到

 モディ首相が就任して以来、インドのインフラストラクチャー整備が本格化してきた。農業人口が国民13億人の半分を占めるため、農地の灌漑や農機具の拡充・整備に予算を重点配分。そこで、灌漑用に塩化ビニル樹脂製のパイプ需要が急増しているのだ。その原料となるPVC(ポリ塩化ビニル樹脂)はインド国内の生産だけでは到底賄えず、必要量の半分以上を輸入に依存している。ここに東アジアを中心とする諸国からPVCが殺到、昨年は日本や中国からの輸出量が急拡大した。この結果、アジアのPVC需給も引き締まり、日本の塩ビ業界が5期ぶりに赤字脱却するなど、好循環が巡っている。
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