中国・アジアの工場進出情報

2016.11.1 Vol.28 No.19
ビジネスレポート
タイで日本製品のサービスが中国に負けた?

 2013年7月にタイ人の日本への短期訪問のビザが免除されて以来、タイ人観光客の日本訪問が増え続け、タイのスーパ―ではスナックなどに怪しげな日本名が日本語でついた日本風食品があふれ、バンコクが日本料理店だらけになったなど、タイで大きな日本ブームが続いている。70年代に日本製品の氾濫に対して大きな日本製品排斥デモがタイで起きた歴史が信じがたい現状だが、近年では中国や韓国製品のタイ市場進出が増えるにつれ相対的に日本の工業製品の人気が落ちてきている。日本製が誇る品質が追い上げられているだけでなく、日本製品のサービス面での低下をタイに住んでいて強く感じる。「日本製パソコンの修理にきわめて長時間かかる」という不満をバンコク在住の日本人の何人もの知人から聞かされた。パソコンの修理の多くはタイではできずに日本やシンガポールなどに送って対応するため、1カ月といった長期に渡って愛用のパソコンが使えずに困ったという。日本製のカメラ、洗濯機、冷蔵庫などの修理でも他国製に比べて修理時間が桁違いに長くて対応も悪かったと聞く。筆者自身も同様の経験を最近日本製スマホ(スマートフォン)の修理で体験した。一方で中国製品の品質とサービスがタイで急速に向上している現状をスマホを中心に報告したい。
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