中国・アジアの工場進出情報

2016.10.1 Vol.28 No.17
産業アナライズ<化学>
タイト基調のMEG需給
中国の石炭MEGに存在感/米シェールに先行

 ポリエステル副原料のMEG(モノエチレングリコール)需給は、2016年も引き続いて世界的にタイトバランスで推移している。前年の在庫調整で需給バランスが引き締まった2015年以降、原料であるエチレン需給のタイト化に伴いMEGの需給にも影響が及んだ結果、今年前半もタイトな状態が継続した。世界最大のMEG市場である中国では、昨年のうちに年産200万トンの自給能力が増加し、そのうち4割が石炭ベースのMEGプラントだった。このためMEGの輸入ペースは鈍化しているが、石油系より安価な天然ガスやシェールガス系のエチレンを原料とするMEGプラントも2018〜2019年辺りから本格登場する。中国ではそれまでに200万トン以上の石炭系MEGプラントを完成させ、シェール系MEGを迎え撃つ作戦だ。
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