中国・アジアの工場進出情報

2016.2.15 Vol.28 No.3
産業アナライズ<自動車>
中国「新エネ車」政策検証・前編
2020年に500万台は可能か

 昨年、中国での新エネルギー車販売は過去最高の33万1000台に達した。政府が認定した新エネ車はEV=電気自動車、PHEV=プラグインハイブリッド車、FCEV=燃料電池式電気自動車の3カテゴリーである。このうちEVは22万台強で、中国は米国を抜いて世界最大のEV需要国になった。ことし1月には中国財政省や科学技術省などが充電インフラ整備のための助成金交付を決定、北京市、上海市、河北省など大気汚染改善重点地域の市省にそれぞれEV普及目標を設定し、その達成状況に応じて助成金を増額する方針である。中国から飛来するPM2.5などの浮遊物質が東京でも観測されているだけに、中国の大気汚染対策推進は日本人にとってもけして他人事ではない。充電インフラも含めた新エネ車普及促進に乗り出したことは前進と言える。しかし同時に、石炭火力発電への依存度が高い中国でのEV普及は問題も抱えている。
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