中国・アジアの工場進出情報

2015.7.1 Vol.27 No.12
ビジネスレポート
日本企業の注目高まるポイペトの経済特区(カンボジア)
バンコクから250キロに3件のSEZ(経済特区)が集積

 タイの生産基地を維持しながらも、「タイプラスワン」として労働集約的なラインをカンボジアなど周辺国に移す形で域内SCM(サプライ・チェーン・マネジメント)構築を考えるタイの日系企業が急増している。なかでも労働コストが安いタイ国外への移転先として注目度を高めているのがカンボジアのバンティアイ・ミアンチェイ州ポンペト。そこにはバンコクから最も近いSEZ(経済特別区)が3件もあるからだ。ポイペトのタイ側はサケオ県アランヤプラテートで、バンコクから250キロ。同じカンボジアでも南部でタイ国境に近いコッコンSEZはバンコクから470キロ、タイのニコンやトヨタ紡織などが進出したラオス中南部のサワンナケートの工業団地もバンコク・ポイペト間の倍以上にあたる約600キロ、ミャンマーのアンダマン海に面し今後日系企業向け工業団地も建設されるダウェイSEZもバンコク中心部から350キロ離れている。ポイペトからバンコクまでは車で3時間半、タイの国際港であるレムチャバン港までなら2時間半。ポイペトの3件のSEZではとりわけ「SANCOポイペトSEZ」の売れ行きが好調で、今年中に1期分を売り切る見通しにあり、日系を中心とする工場建設も開始されている。
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